ビアンキ・ブランドのヴィットリア・マルゲリータ自転車 1940年代

1930年代と1940年代は、サイクリング用品に関しては興味深い時代だった。ディレーリングシステムは以前から存在していたにもかかわらず、イタリア企業は独自の道を歩んだ。最も支配的だったのは、トンマーゾとアメデオ・ニードゥが発明したデザインだった。1932年に初めて発表され、ヴィットリア・マルゲリータと呼ばれた。最初のバージョンは、基本的に手で操作する非常に頑丈なチェーンテンショナーだった。ディレーリング機構はなく、ライダーは指や足でチェーンをスプロケットからスプロケットに押し込まなければならなかった。明らかに、これは危険なだけでなく、非常に難しいことだった。しかし、アルフレード・ビンダが世界選手権ロードレースで優勝するのを止めることはできなかった。

ここで紹介するデザインは1935年に発表されたもので、チェーンをシフトさせるための巧妙な金属製フリッパーのセットをあごステーの上に追加することで改良されている。フレキシブルなロッドとハンドルで操作することができ、想像できるように、多くの指を大怪我から救った。このディレイラーは大成功を収め、ジロ・デ・イタリアで5連覇を達成した。

そして、今回ご紹介するのは、この自転車史に残るクラシック・ロードバイクである。フレームを見ると、非常にきれいに作られていることがわかる。ビアンキ・ブランドであり、いくつかのパーツもビアンキであるが、この古くからのブランドの特定のモデルと断定するのは難しい。類似点がないわけではない。シートポストの前にボルトが付いたシートラグ、ヘッドセットは当時のビアンキバイクと同じように組み込まれており、象徴的なチェレステカラーで塗装されている。

装備に関しては、変速ばかりではない。ビアンキのクランクセット、ボトルホルダー付きスチール製ステムとバー、F.N.I.製レザーサドル、M.Bruzzo製プロファイル木製リムなど、他のパーツも素晴らしい。

クラシカルなイタリアン・バイクに素敵なパーツを組み合わせれば、エロイカ・ルートに挑むのにぴったりだ。

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